
退去費用の請求が高すぎる
敷金って帰ってこないの?
クロスの交換ってこんなに払わないといけないの?
こんな疑問に答えます。
アパートの退去費用でとても高額な請求をされるというケースは多いです。
入居の時に支払った敷金を返してもらえなかったという人も多いのではないでしょうか?
残念ながらそのような方は、余計な退去費用を払ってしまっているかもしれません。
僕は先日アパートを退去したときに請求された費用をきちんと知識武装をしてメールのやり取りをした結果、13万円以上安くすることができました。
そこで今回はアパートの高額な退去費用について注意点と対処法について、僕の実体験を交えながらお伝えしたいと思います。
これを読めば退去費用を下げることができ、引越しの節約をすることが出来ますよ。
高額な退去費用の多くは払わなくていい理由
実は請求される退去費用に支払わなくていいものが入っていることが多いです。
その理由を説明します。
自然な汚れのリフォーム費用は払わなくていい
退去費用とは「原状回復費用」というものを指します。

汚れてた部屋を自分で戻そうね、っていう費用のことだよ。
ここで注意しなくてはならないのが、この「原状回復」は普通に使っていて自然に汚れた部分については負担する必要はないということです。
例えばこれらはリフォームが必要であっても費用を負担する必要はありません。
- 家具設置によるへこみ
- 壁紙の黄ばみ
- 水回りのカビ

普通は大家さんの負担
逆に入居者の負担になるのは次のようなケースです。
- タバコのやに
- 壁の落書き
- 物をぶつけた穴
つまり退去費用は住んでいる人の故意や過失によって建物を傷つけた分だけ支払えばいいのです。
故意・過失に当たっても新品を負担する必要はない
住んでいる人の故意や過失によって建物を傷つけてしまっても、新品を弁償する必要はありません。
たとえば間違えて10万円のクロスを傷つけてしまったとします。
この場合は借りている人の『過失』にあたりクロス代を払わなければなりませんが負担金額はこのようになります。
- 6年居住→0円(便宜上1円)
- 3年居住→5万円
つまり借りた時よりも『クロスの価値』は下がっているので、退去する時の『価値』の金額だけを支払えば良いのです。
床とか壁も全部同じ考え方でそのときの物の価格、『残存価格』で負担すれば良い決められています。
出典)賃貸住居紛争防止条例&賃貸住居トラブル防止ガイドライン(リーフレット)
故意・過失に当たっても全部を負担する必要はない
また、たとえ壊してしまったクロスを変えることになっても全面を負担する必要はありません。
たとえば誤ってクロスを傷つけてしまっても負担するのはその1枚分だけです。
全面張り替えを請求してくる業者もいるので注意しましょう!

退去のときに負担するところはほとんどないんだね
参考)国土交通省 『「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について』
高額な退去費用を13万円下げることが出来た実例
僕は退去費用についての知識をしっかり勉強した結果、13万円以上下げることができました。
ここではその時の実体験をお話しします。
借りてたアパートの状況
まず僕が借りてたアパートの状況を説明します。
- 1R、10畳、築20年程度
- 居住期間は7年間
- 壁紙やフローリングの故意・過失による破損なし
- 汚れは年数相応
大学生の一人暮らしで使っていました。
汚れや傷は普通に生活していて生じた程度で大きな問題はありませんでした。
最初に請求された退去費用
この物件に最初請求された退去費用がこちらです。
これのうち国土交通省ガイドラインに基づいて明らかに申し立てできる箇所は以下の通りです。
- エアコンクリーニングは基本的に大家さん負担
- クローゼットの傷やクロス交換は自然摩耗なので負担しなくていい
- 温水便所の交換の必要はない(多少壊れてはいたが…)
特にひどいのはクロスについてです。
- 全面張り替えを要求
- 新品のクロス代で計算
- そもそも自然に劣化したもの
これらをメールの文面に書いて管理会社に問い合わせました。

完全にボッタクってきてる。。。
最終的な退去費用
最終的な退去費用がこちらです。
すんなりとはいきませんでいたが、何度もメールで主張をし続けて退去費用を下げることが出来ました。

13万円も浮いたよ!
パッキンと洗濯エルボに関しては引越しの際にこちらの落ち度で紛失してしまったので負担しました。
室内クリーニングに関しては、もしかしたら交渉の余地があったのかもしれません。。
高額な退去費用を下げる対処法と注意点
退去費用を下げるとき注意していた点についてお伝えします。
諦めずに交渉する
とても大事なことは退去費用に納得のいくまでは諦めずに交渉するということです。
業者の中には「払ってもらえたらラッキー」ぐらいの心持ちで請求してくるところもあります。
今回のケースでも最初は管理会社も

クロスの汚れが自然劣化を超えている
うちとしてはこのぐらいが妥当だと思っている
ガイドラインは法的拘束力がない
などいろいろ言って来ましたが

ガイドラインに基づいて請求してください
自然損耗は入居者に支払う義務はございません
と繰り返し主張することで退去費用を13万円も下げることが出来ました。
根拠をもとにしっかりと主張するということでかなりの金額が変わってくるので頑張って交渉を続けましょう。
退去費用に関するやり取りはすべてメールで行う
記録として残しておくためにもやりとりはすべてメールで行うようにしましょう。
そのときに

専門家の意見をもとにお返事しますので、今後のやりとりはすべてメールでお願いします
と言っておくと牽制にもなると思います。
僕も最初は電話で交渉していたのですがそのときに「あの時こう言った」「言わない」などの水掛け論になってしまいました。
メールだとしっかり記録として残せるので電話ではなくメールでやり取りをしましょう。
特にクロスの張り替えには要注意
クロスの張り替えでトラブルになるケースが特に多いようです。
次のことに注意しましょう。
- クロスの単価は700-800円前後
- 1Rの1面は約10㎡
- 支払い義務は汚した箇所のみ
- 自然損耗は支払わなくていい
実際に今回も当初

汚れた箇所だけ張り替えると色が変わってしますので全面張り替えます。張り替えた分すべて入居者負担です。
と言われました。
しかしながらそれは相手の都合で、7年も住んでいたら普通に使っていても多少は黄ばみます。
クロスのリフォーム代を全額負担する必要はないので注意しましょう。
まとめ|高額な退去費用には十分注意しましょう
今回は高額な退去費用を13万円安くすることができた実体験と、その時の注意した点をお話ししました。
知識をもとにしっかり戦えば、業者に騙されることを防げます。
今回の記事が少しでも高額な退去費用で困っている方の参考になれば嬉しいです。
参考記事
引越しの家賃交渉でお得に物件を借りる方法【初期費用19万円安くなった実体験あり】
教科書は捨てるな!医学書・専門書のおすすめ買取方法【体験レビュー】
また今回の退去にあたってあらかじめこの動画とサイトをもとに勉強しました。
お2人にはとても感謝です。同じように困っているかたが少しでも救われることを祈っております。
ぜひ参考にしてみてください!
NPO法人の賃貸トラブルたすけ隊「この退去費用はあってる?ぼったくりチェックポイント」
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